シーア(Sia)と言えば、『Chandelier』やデヴィッド・ゲッタ(David Guetta)とのセッションで有名だけど、楽曲提供や共作も積極的に行っていて、それらもまたヒットしている。彼女のプロデュースで有名なところだと、ビョンセ(Beyoncé)、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)、リアーナ(Rihanna)をはじめとしたビッグネームがてんこ盛りで、もちろんヒットもしているので耳にしたことはあると思う。その中でも、日本ではそれほど目立っていないなぁと個人的に思うラインナップをまとめよう。
まずは冒頭のカイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)の『Sexercize』。この曲は複数のライターに書かれた曲らしく、シーアもその一人。カイリー・ミノーグはデビュー当時(『I Should Be So Lucky』の頃)はアイドル路線、ユーロビートな印象が残ってるけど、2000年に入ってからグッとアダルトになりましたね。日本人にはかなりなエロティシズムな感じもするけれども、背はちっこくても、溢れ出る魅力は大きい。ダブステップなこの曲、ダンスビートは彼女に合うんでしょうね、サビ歌の細かい譜割もオシャレでかっこいい。そう言えば、二人ともオーストラリアなので、合うところがあるのだろうか。
次に私も大好きなドラマ『glee/グリー』でレイチェル・ベリーを演じたリア・ミシェル(Lea Michele)の『Cannonball』。彼女、むちゃくちゃ歌上手いし、声いいし、好きなミュージシャンです。歌っている時の表情がとても魅力的なのも大きなポイントですね。この曲は、2014年のファースト・アルバム『Louder』に収められており、シーアは全11曲中6曲かかわっているので、リアにとっても、お気に入りのアーティストなんでしょうか。ソウルフルなシーアに対して、エモーショナルなリアという印象を持ってるが、共にハートがあるからこそ、その想いを歌に乗せられる点では共通していると思う。
次は、2014年FIFAのオフィシャル・ソングになった、ピットブル(Pitbull)の『We Are One (Ole Ola)』。『On the Floor』もそうだけど、ジェイロと相性いいねぇ、この人。このPVは、アフロ・ブラジルのグループOlodumのバージョンで、オリジナル・バージョンはブラジル感が少ないって批判があったらしく、ドラム・スタイルで刷新した模様。原曲を聴いてみたところ、ガット・ギターも効いてる、いわゆるレゲトンサウンドで私は好きです。大体ジェイロがいいとこ持ってってる。
次はケリー・クラークソン(Kelly Clarkson)の『Invincible』。彼女を知ったのは、リーバ・マッキンタイア(Reba McEntire)とコラボしたLIVEを観た時。年齢は離れているけど、長年の友人かのように、息ぴったりで、場も和やか。その場にいる人全員が楽しんでいるのが伝わってくる、とても良いLIVEだった。もちろん、歌も上手い。パワフルでソウルフルだけど、繊細な表現力もあるので、シーアの楽曲でもバッチリ歌いこなしている。
カーリー・レイ・ジェプセン(Carly Rae Jepsen)の『Boy Problems』。ガーリーですね〜しかもめっちゃ80年代のサウンド!程良くダンサブルでポップなシーア味が染み込んでて良いと思います。このアルバム『Emotion』は2015年なので、彼女が生まれた頃のサウンドなんですね。言ってしまえば、彼女にとってクラシックポップになるんだろうけど、古さを感じずにすんなり聴けるのは、耳に残りやすいメロディに、自然と身体を揺らせるリズム、つまり80年代サウンドへのリスペクトがあるからかしら。
アレクシス・ジョーダン(Alexis Jordan)の『Acid Rain』。ジェイ・Z(Jay-Z)のレーベルROC NATIONの第一弾新人アーティスト。2014年のセカンド・アルバムに収録される予定だったけど、レーベルと契約が成立しなかったのか、情報が不明。この曲は、オランダのEDMデュオ、ビンゴ・プレイヤー(Bingo Players)の『Get Up (Rattle)』をサンプリングして、シーアが詩を起こしたとのこと。サビとか、もろシーアって感じ。
最後にジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)の『Expertease (Ready Set Go)』。メロウなAメロから、リズミカルなサビへの展開、おいしいです。ダンサブルな楽曲の印象が強かったりしてたけど、こういうミディアムテンポも、彼女のしっとりした声に合いますね。よく聴くとシーアの節回しが感じられるのは、当然としても、当時40代半ばとはいえ、まだまだ積極的に色々な楽曲にチャレンジしていく攻めの姿勢を保っているのは、アーティスト魂があるからこそなんでしょうね。
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